房総素掘りトンネル巡り

房総半島は柔らかい地質が多く比較的容易に掘ることができるため、素掘りのトンネルがあちこちに点在しています。
小湊鉄道月崎駅近くの永昌寺トンネルは将棋の駒のような形状をしていて、これは日本古来の「観音掘り」という掘り方だそうです。1901(明治34)年完成。
月崎駅と飯給駅の間の柿木台第一トンネルも同様の観音掘り。1898(明治31)年施工。
柿木台第二トンネルは観音掘りではなく丸い断面。
「いちはらクオードの森」へ通じる道からわきに入った場所にある月崎トンネルはトンネルの真ん中の天井が抜けたような2連トンネル。
養老渓谷中瀬遊歩道へ続く向山トンネルは珍しい2階建てトンネル。車を通すようになってトンネルの途中から下るように改修し、出口が2階建てになったとのこと。
向山トンネルの先の林道にある短い手掘りトンネル。これも観音掘り?
そのさらに先にはやけに断面が縦長なトンネルがあります。
夕木川沿いの林道にある葛藤の2連トンネル
その先にある筒森のトンネルはマーブルの地層が美しい。
Instagramで一躍有名になった亀岩の洞窟(農溝の滝)も手掘りのトンネル流路
三島ダムのダム湖岸歩道にある梅ノ木台1号隧道(通称:三島ダムL字素掘トンネル)は中で90度屈曲しています。
その先の梅ノ木台2号隧道
 途中からダム湖に向かって細いトンネルが伸びていて
 湖を臨む祠が建っています。
南房総市富浦町の内房なぎさライン旧道にある旧南無谷隧道。ここも観音掘りっぽい形。すぐ近くに旧小浜隧道もあります。
富津市竹岡の燈籠坂大師の切通しトンネルは高さが約10メートル、切通した部分と、トンネルの部分を合わせると100メートルほどの長さがあります。