野木町煉瓦窯

野木町煉瓦窯」渡良瀬遊水地のすぐそばに真ん中から煙突を突き出した正多角形のレンガ造りの建物があります。
これは明治以降全国各地に作られた「ホフマン窯(ホフマン式輪窯)」という赤煉瓦を焼成するための窯で、4基しか現存していない貴重な近代化産業遺産です。「生レンガ搬入」「乾燥・予熱」「焼成」「冷却」「搬出」を環状に窯を移動しながら行い、連続して煉瓦を製造できる構造になっています。「野木町煉瓦窯」はドーナッツ状に16の窯が配され、2窯ずつ「焼成」していました。
窯の内部に生の煉瓦を積み重ね、上部からコークスを入れて焼成します。窯の上部にはコークスを投げ入れる口の蓋が並び内周と外周にコークスを運搬する荷車が走るレールが敷かれています。
焼成で発生した煙は中央の煙突に導かれて排出されます。
埼玉県深谷市にもホフマン窯「日本煉瓦製造株式会社ホフマン輪窯6号窯」があり窯の内部を見学できます。ただし建物全体が建屋に覆われているので外観はほとんど見ることができません。
日本煉瓦製造株式会社のレンガは東京駅駅舎や迎賓館赤坂離宮に使用されています。その縁で深谷駅は東京駅を模した形をしています。